「俺にこうされんの好き?」



「……え?」



にこにこと笑顔を浮かべるゆうちゃんは、あたしを抱きしめたまま髪を撫でてくる。



「美琴、嬉しそうに笑ってたから」



目を細めて、愛しそうにあたしを見つめてくるもんだから、心臓がドキドキと速く脈を打つ。



「…うん。


……好きかも」



「ふっ、“かも”ってなに」



まだ意地っ張りなあたしだけど、ゆうちゃんはそれでも嬉しそうにあたしを抱きしめる腕を強めた。