「やめて!…ごめんね。嫌なこと思い出させて。ごめんなさい」

涙はもう止まらない。

動悸も激しくなって呼吸もしにくくなった。

「はぁ、はぁ、はぁ…おえっ」

今にも吐きそうなくらい気持ちが悪い。

七海は親指の爪を噛み出し、手足もカタカタ大きく震え出し、パニック寸前だった。

「二人とも、大丈夫だから。辛かったね。大丈夫よ。大丈夫。

大丈夫だから」

中谷先生は2人を落ち着かせ、ベッドで眠らせた。