大好きすぎて悔しいの。

「二人とも。中に入ろう。お茶入れるね」

先生の言葉、また届かなかった。

フラフラして真っ直ぐ歩けない。

「大丈夫?」

柏木さんの肩を借り、イスに座った。

「もしかして、中原さんも付き合ったりしてた?」

「ううん…」

とっさに首を振った。

「じゃあアイツのこと好き、とか?」

「ううん」

またしても首を振ってしまった。

「じゃあ、大丈夫ね。…アイツに逆らうと、ほら見て」

「な、なにしてるの?柏木さん!」

七海はそう言うと制服のボタンを外し胸元を見せた。

「え…?」

直結7cmの大きい傷跡。

痛々しかった。

「なにこれ…」