「でけーよ!ありえねぇ。周りに聞こえるだろ!俺が変なことしてると思われるじゃんかよ」

「嫌だ…BARに行くんでしょ?」


恵太の手を振りほどいた。


「なんだ、びびってんの?」


腕を組み口角が左だけ上にあがる。恵太はまだ何かを企んでいる様子だった。


「もう…別れたい」

「何言っちゃってんの?」

「私と…別れてください…」

芽衣子は勇気を振り絞り、別れを告げた。

芽衣子にとって別れを告げることは大きな決断だった。