大好きすぎて悔しいの。

放課後___

カバンを持ち、教室を出てすぐ、


「おい」


低い声がして、ゾクゾクと身震いがし、足を止めた。


「どこ行くんだよ」


「家に…帰るんだよ。」


「お前、山田の家行くんだろ?」


「話…聞いてたんだ…」


「お前さ、人の心配してねーで自分の心配したら?」


「…どういうこと?」


「俺と付き合ってんだから、俺からは一生逃れられねーよ」


耳もとで小さくつぶやかれた。


そして力強く腕を握られ、引っ張られた。


「どこ行くの?」


返事がない。


私は彼の縛りから、もう逃れられない、と思った。