ジリリリリリ・・・

カチンッ。

「ふぁ〜〜〜。。やばい!寝坊!」

ダンダンダンダン!

急いで階段を下りる。

バンッ!!

「お母さん!入学式遅れちゃうよ!」

「お母さんは寝坊してません!」

「那海〜入学式の日くらい余裕を持って目覚ましかけとかなきゃ」

髪の毛ボサボサの私を見て笑いながら朝ごはんを食べているのは、姉の侑海。

侑海はとても優しくて、頭が良くて、
でも周りに媚びなくて、笑うとかわいい天使みたいになるんだ。

「那海〜!早くしないとなっちゃん来ちゃうわよ〜!」

台所からお母さんの声。
そーだった!初日から遅刻はヤバい!

部屋に入って新しい制服に袖を通す。

私、宮野那海は今日から桜ヶ丘高校に入学する高校一年生!
親友のなっちゃんと中学からずっと一緒の学校なんだ。

ふぅ〜、

「ギリギリセーフ…」

玄関で履きなれないローファーを履いて

「いってきまーす!」

高校生活が始まった。