軟派な王子様【完結】

そして日曜日。


「11時10分前。よしっ!!」


俺は駅前に立った。


俺の前を行く女は皆俺を見る。
そして顔を赤くして興奮しながら黄色い声を上げる。
俺は平然と壁によりかかったまま一姫を待った。


時計を見る。
11時を回った。


少しイライラする。

普通女っていうのはもっと早くくるもんだろ。
この俺を待たせるなんて。


そのときだった。


混雑する駅前。

人ごみの中からヒールが床を激しく打つ音がする。


俺は自然とその音の方に目をやった。




黒いストレートの長い髪の毛が揺れている。
ピンクに輝くグロスが唇に栄える。
白いフリルのキャミソール。
ストレートのジーパンが長い足が浮き彫りになる。



彼女は息を切らして俺の前にやってきた。

「ごめっ遅れた。」


シルバーのネックレスが汗ばんだ胸元に張り付いている。


心臓が一つ大きく揺れる。