軟派な王子様【完結】

「あんな男…本気な訳無いじゃない。」


私は知らず知らずに唇に指をあてる。





思い出すのは、さっきの唇の柔らかな感触。

引っ張られたときの少し痛みの残る腕の感覚。






「あーもぉっ!!」



思い出して赤くなる自分に腹がたって頭を横に振りまくった。



「だいっきらい!!」




車内の乗客が私に冷たい視線を送っていることによくやく気付き、私は口を閉じた。