周りを見ると辺り一面真っ暗…



『…どこ…』


いきなり光が差し込んだと思えば愛しい人の姿が目に入った。



『蓮!』


私はすぐさま蓮の下に駆け寄るが、体は進んでる筈なのに、全然蓮に追いつけない。



『…っ、蓮!!』


名前を呼んでも振り返らないキミ。

どんなに手を伸ばしでもって届かない。



「俺、好きな奴出来たから」

『…え』



やっと蓮が振り返ったと思ったら信じがたい言葉を突きつけられた。


私の足も自然に止まる。



「コイツ、俺の女だから」

「れーん♪」



いきなり隣から女の人が出てくると、蓮の腕に絡みついた。


過ぎ去って行く二人を涙で溢れた目で追う。





『嫌…、







イヤァーッ!!』


私は泣き叫ぶ事しか出来なかった。