今夜、きみの手に触れさせて



「オレ、青依ちゃんにふさわしー男になんなきゃなんねーから、そうそうサボってらんねーのよ」


それから少し真面目な顔つきになって、純太くんはこう続けた。




「今さらだけど……高校行くわ」


「わ、そうなんだ?」


「遅れてっから相当がんばんなきゃな~」


「じゃあ、わたしもがんばる」


張り切って両手をグーにする。




「いや、青依ちゃんは頭いーから、もういいって。余計差が開くだろーが」


純太くんがマジで迷惑そうに言うから、ちょっと笑ってしまった。




「でも、わたしもがんばんなきゃ勉強おろそかになってるし」


「そっか、んじゃ、一緒にがんばろーな」


純太くんの笑顔がほどけた。



「うん!」