今夜、きみの手に触れさせて



夕方――

家でゴロゴロしてたら、修吾から電話があった。


夜、彼女を迎えに塾へ行くから、一緒に来ないかって誘われた。


塾終わりの彼女を迎えに行って、家まで送ってやるんだってさ。


学校じゃゆっくり話もできないし、部活があって一緒に帰れないから、修吾は毎晩そうして、ふたりの時間を作ってるらしい。


キモ……。


いや、ヤスとか他のやつらだったら何とも思わねーんだけど。


オレはどーも、恋愛モードの修吾が特に苦手なようだ。


こっちが恥ずかしくなる。




「ヤダよ。お前とふたりでいそいそと女のコ待ってるなんて、その間がイヤだ。キモ過ぎる」


その返答は想定内だったらしく、修吾は塾の終わる時間と場所を細かく説明してきた。


自分がどこらへんで彼女を待ってるかまで。




「まー、気が向いたら来いや」だと。


行かねーってば。