今夜、きみの手に触れさせて



そうして窓際の一角を陣取って、純太くんたちはガヤガヤとお弁当を食べている。




「災難だったなー、お前」


緊張気味で加わった小西くんを、みんなでねぎらう声。



「ったく、わがままなんだよ、コイツ」

「そーそー」


どうやら『災難』はさっきの斉藤くんとの件ではなくて、純太くんに強引に席を奪われたことらしい。




「窓際じゃねーと酸欠になんだよ、オレは」


純太くんは全然悪びれない。




「ほらほら、平気でウソつくだろ?」

「そーそー」



「っせー、バーカ」




あ……れ?


みんなにやり玉にあげられても、純太くんはむしろ楽しそう。


なんか……笑ったりしてる?




教室に突然咲いた、キラキラの笑顔。




「青依、見とれてる~」


屈託のない笑顔に釘付けになっていると、律ちゃんに言われちゃった。




「よかったね」

「うん」


ふんわりと、律ちゃんが笑った。