今夜、きみの手に触れさせて



「成宮くんもカッコよかったなー。明るくて爽やかで……。恵介くんと成宮くんがふたりでいると、そこだけ空気が違って見えた」


そう修吾は言った。


「なんか……オーラあったよな」


オレもうなずいて、それから隣を見た。


困ったような顔のヤスと目が合う。






「死んだんだぜ、ふたりとも」




そうヤスに言った。




兄貴のことはもう誰かに聞いて知ってんだろーけど、ヤスには一度、自分の口から話しておきたかったから。




「ふたりとも……?」


ヤスの声がかすれる。


「うん、バイクの事故だった……。無免許で二人乗りだぜ。バカだろ」






兄貴たちが高校一年生だった夏の終わり――


深夜、成宮くんのいとこに借りたバイクに二人乗りして……カーブを曲がり切れずに対向のトラックに激突したんだ。


スピードが出てたんだろうな。


吹っ飛んだふたりは路上に叩きつけられて即死だった。


だからどっちが運転してたかなんて、わからなかった。