「大丈夫だよ。みんなで助けに行ったから」 そう言いながら、律ちゃんの手を握る。 そうでもしなければ、わたしまで震えてきそうだった。 無事だろうか、修吾くん……。 矢代くんもヤスくんも、他のみんなも……。 いつかのように西日の射すこの部屋で、 わたしたちは、ただ祈るように 電話が鳴るのを待っていた――。