「…それ、今までずっと抱えてきたの?」 呟くように先輩が聞く 「はい…」 するとさっきの香りがまたわたしを包み込んだ 「せ、せんぱ…?」 「辛かったよね?俺の周りでもそーいう話聞いたことなかった それも俺より小さい女の子が…」 「わたしのこと…嫌いになったんじゃないんですか…?」 わたしを抱きしめる手が、さらに強くなる 「由佳のあほ。… 嫌いになるわけないじゃん」 「あほ⁈ それはひどいですよ先輩…」 …ばか 先輩のばか。 そんなこと言われたらさ 誰だって期待しちゃうんだよ?