「李久、あーん」



「あー」



美味しそうにご飯を頬張る李久に心が和む。


必死にモグモグしている顔は、どこからどう見ても天使にしか見えない。



「決まったんだから変更はムリ!美久も楽しみにしてるんだから、当日は2人を連れて遊びに来てね」



キッパリそう言い放ち席を立つ。


一度こうなったら、あたしがやめると言うまで納得しないことを知っていたけど、今回ばかりはどうにもならない。



まともに相手をしていたらラチが明かないので、こういう時はスルーするのが一番だと結婚生活の中で学んだんだ。



「パパー、アイス食べたーい」



ご飯を食べ終えた美久が、リュウに可愛くおねだりする。


これでリュウの機嫌も直ってくれると嬉しいんだけど。