「おい」 低くてぶっきらぼうな声が背後から聞こえた。 「愛翔、おはよう」 「行くぞ」 「あ、うん」 どうしたんだろう。 ちょっと機嫌が悪そう。 家族同伴だもん、そりゃそうなるか。 「ごめんね?」 バーベキュー用のクーラーボックスを持ってダルそうに歩く愛翔の隣に駆け寄る。 「なにがだよ?」 無表情のその横顔。 「昨日パパに脅されたんでしょ?」 ブルーシートで場所取りを始めた遠くにいるパパを見つめた。