「美久、はよ〜。前田も」
車から下りた途端、笑顔のハルがテンション高めで駆け寄って来た。
「おはよう、朝から元気だね」
既に膨らませてある浮き輪を持って、キラキラした瞳を海に向けているハルは子どもみたいでなんだか笑える。
「だって海だし‼今年初だから嬉しくて」
「誰も園田なんて誘ってないけどね」
まどかが割り込んで来て膨れっ面でそう言った。
「前田って案外キツイよなぁ。美久にそっくり〜‼ははっ」
「園田は失礼すぎるよね。あたしの場合はその中に愛があるのよ、愛が‼」
「ははっ。俺、前田の愛なんていらねー‼美久のなら受け取るけど」
えっ⁉
「なっ……‼こっちだって園田に愛はないっての‼」
「まぁまぁ」
憤慨するまどかの肩をポンッと叩いて宥める。
ハルの言うことだし、いちいち真に受けてたらキリがない。
いつもの冗談なんだろうなと思って気に留めなかった。



