Star Horse.。.:*☆ 星のように輝いて馬のように駆け抜けた恋









『星璃。とうとうね。おめでとう。お母さんはねぇ…ずっとこの日を夢見ていたのよ』








私の目の前で大泣きする母に呆然とする私。











さかのぼること30分前────



優馬が帰ろうと階段を降りてる時、うちの母親と鉢合わせしたのだ。

おかしいな…。

夜まで帰ってこないはずだったのに。

「あらぁ~。優馬くんじゃない!!」

こんな日に限って早く帰ってきた母。

「ちょっとぉ~。これは、どういうことかなぁ~。星璃ちゃん」

ひじで私をつっつく母。

「あっ、あとで話すから」

適当に母をあしらって、優馬を玄関まで見送った。

リビングに行くと、イスに座るお母さん。

「星璃。座りなさい」

いつもへらへらしているお調子者のお母さんが、すごく真面目な顔をしている。

お母さんの向かいに座った。



お母さんと顔を合わせて座って、しかも少し重い空気。

「星璃。あなた優馬くんとお付き合いしてるの?」

「うん」

返事をした。

すると、

「お母さんはねぇ。この日を夢見ていたのよ。ずっとね佐和ちゃんと、優馬くんと星璃がくっつかないかなって言ってたのよ」

佐和ちゃんとは優馬のお母さん。

うちのお母さんとは、高校時代からの親友らしい。

「あなた達が生まれた時からね、将来二人が結婚したらいいのにって言ってたのよ。やっとこの日が来たわよ。お母さん、すごく嬉しいわ」

私の目の前で大泣きする母。

しかも、このタイミングで帰宅する父。

「母さん。どうしたんだよ。」

「あなた。とうとう優馬くんと星璃が恋人になったのよ」

「それは本当か?なんでもっと早く言わないんだ。帰りにケーキ買ってきたのに。」

お父さんとお母さんが号泣している。

「ご先祖さま。とうとううちの星璃が…」

お父さんときたら、仏壇の前で手を合わせはじめた。

「星璃。お嫁に行っても父さんと母さんのこと忘れるなよぉお」

まだお嫁に行きません。

でも、反対されるよりはいいか!!