Princess of silver

☆ミ
「ほう。薬となるのは珍しいですね。」
カルシェとシルバーは、月に座りその光景を眺めている。
「よかった。」
少し微笑むシルバー。
「ね、ルパートも少しは休めて」
ルパートは、カルシェの肩で首を傾げた。


「シルバー、感情を持たない。」
カルシェは横目でシルバーを睨む。
「なぜだめなの?」
「人間みたいになるからです。」
「では、人間になりたい。」
カルシェはまたため息を付く。
「シルバー、あなたはいつか国を引き継ぐ姫。感情など要らない。」
バサバサとこの空気から抜け出すようにルパートが飛びだった。