Princess of silver

ふぅ。と息を吐き出すと。
指を鳴らし、カルシェは闇に消えた。


シルバーは寝ている洋子に毛布を掛けた。
額に手をかざすと白く濁った光が浮かび上がりしばらく経つと消えた。
洋子の頬には涙の筋が浮かんでいた。


「人間は分からない。人のために何故泣くのか、これでいいのかカルシェ」
静かに瞬きをする星がシルバーの声を消した。