桜が満開の4月 友人も知り合いもいない高校へと入学した私、笹倉結愛(ササクラユウア)は
校門に足を踏み入れた。
親の転勤でこの高校に行くことになった。
足を一歩一歩と進めるたびに、鼓動が早まる。鼓動が早まるたびに、歩くスピードが速くなっていくのがわかる。教室の前まで来たとき、誰かにぶつかってしまった。

「いてぇな。あ...怪我ないか?」

それが、彼との出会い。