階段をおりながらさっき屋上であったことを思い返す。
…初めて人と喋ったかもしれない…
「…変なやつ。」
私はため息交じりにそう呟き、いつの間にかついていた職員室へとはいった。
はいった途端聞こえてくる担任の怒り声。
「まったくお前は。授業にでても発言しないし、しょっちゅうサボるし…とんだ悪人だな。」
「…………。」
「お前がいるせいで私のクラスの評判がどんどんおちていっている。」
…それは私のせいじゃなくお前の態度のせいだろうなこのハゲ。
心の中で言い返す。
「お前の頭がいいのは否定しない。常に学年トップだからな。だが…その授業や先生に対する態度は直してもらおう。」
「…人間、成績が全てでしょう。」
いきなり喋った私にハゲはびっくりしている。
「…それでは失礼します。」
頭をさげるとあのハゲは
「ま、待て!話はまだ終わってない!!」
とかなんだか言っていたが無視して職員室をでた。