悪夢の少女


「…で。何したの。」

痛む右腕を見て顔を歪ます。

「あぁ…簡単に言えば、お前の体に俺の悪魔を取り付けた。」

…は?

サラッとあり得ないことを言ったあいつを睨む。

「…悪魔を…取り付けただと…」

「そうだ。お前が魔物にトドメをさされようとしている時、右腕が痛くなっただろ?

あの時の痛みは、この模様をつけたせいなんだ。」

あいつはフッと嗤った。

「んで…ようするに…この模様には悪魔が潜んでる…てことか…」

私はあいつにそう言うと舌打ちをした。

「理解能力が高いな…流石カイルの娘だ。」

「なぜお前が…父の名を。」

「あ?そんな事どうでもいいだろう。他に聞きたいことはねぇのかよ。」

無理矢理話をそらしたあいつ。

…魔王は…私の父について…なにかしら知っているのか。

でも今聞いたところで答えてはくれないだろう。

私は大人しく質問を続けることにした。