悪夢の少女


もう一度魔法を唱える。

ーポンッ

…魔法が…使えない…

「フッ…ハハハハハッ!!!」

「…貴様…何をした。」

「あぁ、これ?一時的に魔法を使えないようにしておいたんだ。

下手に逃げられたら厄介だからな。」

…こいつの目的は…なんなんだ…

「お前は…なぜ私をさらった。何がしたいんだ。」

私がそう言うとあいつは少し複雑そうな顔になった…気がした。

「俺がお前をさらった理由は…そうだな。

お前の予知夢の力を利用するため。とでも言っておこう。

目的はまだ教えられないが…お前ならそのうち分かるだろう。」

…こいつは…なんでこんな悲しそうな顔をしている…

…なんで辛そうに笑う…

私の心はモヤモヤしたままだったが

あいつは部屋に鍵をかけ、出て行ってしまった。