「なんだ小娘…今更母の死をどんなに嘆いても、生き返ることは無いんだぜ?」
あいつは私の顔を見つめ、フッと鼻で笑った。
「それにしても…立派な娘に成長したもんだな。
俺の召使にでもしてやろうか。」
笑いながら言っているが冗談には聞こえなかった。
「お前の召使になんて…死んでもならない。」
そしてあいつをキッと睨みつける。
「あー怖い怖い。気の強い小娘だ。
とりあえずお前は…ここでジッとしていろ。」
そう言われて初めて自分が手錠で壁に貼り付けられ、動けないと気づく。
「クソが…こんなの魔法で…」
ーポンッ
空気の抜けた音がする。
…は…?

