ーフワッ

頬の横を生ぬるい風が通り抜ける。

目を開くと私は暗い闇の中で一人ポツンと立っていた。

ーコツンコツン

一歩ずつ前へと歩く。

この暗闇に飲み込まれないように。







しばらく歩いていると白い光が見えてきた。

…やっとついたか。

軽く深呼吸をすると、私は白い光の中へと入った。

ーゴオオオオオオオオオ!!

「………っ……!!」

強い風が私の体を打ち付けてくる。

私はそれに流されないようにゆっくりと前へ進んだ。

ービュッ

そう一吹きすると、あの強い風は嘘のようになくなり、視界がひらけた。

「…………っ!?」

目の先にうつったものを見て私は息を飲んだ。