お姫様の苦悩。





そんなことを考えながら、透を見ていると掃除の手を止めた透と目があった。




─────....どきっ。



はあ?!ちょっと待てあたしの心臓。どきっ。(はーと)ってなんだ、(はーと)って!!!



相手はあの透(ばか)だよ?!!.....平常心だよ平常心。



「....な。に見てんだよ。早く掃除しろばかっ、」



あたしと目があった直後に、透は気まずそうにさっと逸らした。驚愕の速さ。



一瞬透の顔が赤く見えた。



『い、言われなくてもやるし!!』



なんだか照れくさくなって、透に背を向けて作業を再開した。



なんか心臓がドクドク言ってる。



おかしい!!透相手にこんなのってないよ!!



早まる鼓動を誤魔化すように、掃除に没頭することにした。