「え?」

結依ちゃんがあまりにもマヌケな声を出すから、思わず結依ちゃんが見ている方向を見た。

そこには、さっき結依ちゃんがかっこいいと騒いでいた、今朝私を助けてくれた彼が立っていた。

「七瀬さん?」

「え?あ、はいっ!」

名前を呼ばれて慌てて返事をする。

「ちょっと、借りていい?」

結依ちゃんに許可を求める彼。

結依ちゃんはイケメンに弱いから、もちろん、答えはOKだった。