いじわるな君の素顔

「それよりさー。かっこよくない?」

そう言って、ある一点を指差す。

その方向を見ると女子に囲まれた男の子がいた。

「あの人?」

「そうそうっ!名前は確か、朝日 波留夏だったったけな?」

え?


名前一緒。

イケメンというの単語に弱い結依ちゃんは、すでに彼のことはリサーチしている。

そして、少しだけ見えた彼の顔に驚いた。

朝助けてくれた人だったから。

「ゆ、結依ちゃん。あの人さ、朝話した私のこと助けてくれた人。」

そう言って彼のことを指差すと、結依ちゃんは驚いたように、

「えぇ!?」

と、大声を出した。

いや、普通に驚いていた。