やっぱり遥斗は優しい…。
なんであんなこと、聞いたのかな?
私がサキの事好きってバレてる…?
それから夕方までクラスを手伝って、帰りにゴミを捨てに校舎裏に行った。
するとそこには…
麻里香と、サキの声…。
なにか話してるけど、聞こえない。
少しだけ、顔を出して覗いてみると、そこには抱き合っている2人…。
これって付き合ったってことだよね…?
「っ……」
涙が勝手に溢れだす。
いつの間にか、サキへの思いはこんなにも募っていたなんて。
不戦敗。情けない。想いも伝えられないで、勝手に失恋して。
むしろ麻里香の恋を応援するふりして、ずっとうまく行かないことを心の中で願ってた。
私は一番たちが悪い。
どうすることもできずに、走って家に帰った。