「あ、サキは?」



今頃、麻里香サキに告白してるのかな…?



「花、サキのこと気になんの…?」



遥斗が真っ直ぐな目で私を見て尋ねた。



そんな表情、今まで見たことない…。



「べっ別に、そんなことないよ…?
なんでそんな事、聞くの…?」



いつもの遥斗じゃ、ない…。


「花ぁーその棚の箱とってー!」



「あっ、はぁい!」


私が慌てて背伸びをして棚の上に手を伸ばしたら、遥斗が軽々と箱を取ってくれた。



「はい。変なこと言ってごめん。サキは用具室に荷物取りに行ったよ。」



と言って、その場を去ってしまった。