私の好きな人。




サキは、座ったまま不思議そうな顔をして私を見上げている。




私は、不審に思われないように



「ほらっ、応援しよっ!」



と言ってドッチボールの応援を再開した。




麻里香、違うよ。


ドキドキとか、してないから…



私、男子に慣れてないし!


だからあんなに至近距離にいたら誰でも少しぐらいドキドキしちゃうよ…



なんて心の中で必死に麻里香への罪悪感を消そうとして、自分に言い聞かせる。



なんで私、こんなことしてるんだろう…?




無我夢中で応援する私の横でまだサキは座ったままだった。