そのあと応援部も、軽くミーティングをして解散になった。


野球部も今日は解散して、明日ミーティングをするらしい。


ふと目をやると…


サキ、泣いてる…?


そんなサキを見たのは初めてで…


野球部が解散すると、すぐに瀬奈ちゃんがサキのもとに駆け寄った。



「祐ちゃんっ、おつかれ…」



「え?瀬奈…?なんで…?」


「応援、来ちゃった…。勝手に来てごめんなさい。」


「いや、ありがとう。
でも、かっこ悪いとこ見せちゃったな…」


と、ムリに笑って涙を隠すように帽子を深くかぶった。



「かっこ悪くないよ。祐ちゃんは、かっこ良かったよ…!
祐ちゃん、悔しい…?」


「ん…悔しい…
負けて悔しいし、変えられて、悔しかった…

でも、結局原田先輩打ったし、だったら原田先輩初めから出てたほうが良かったのかな…

俺、せっかく試合出させてもらったのに、何も出来なかった…」



「そんな事ないよ!

だって、祐ちゃんと同じクラスの女の子が言ってたもん!

「サキは前の試合で大活躍だったから、楽しみだね~」って!

だから、ちゃんとチームの役に立ってるよ!!


少なくとも、私からみた今日の祐ちゃんは、かっこ良かったよ…。」