────────ガラガラ

「 おっはよ ~ !! 」

教室中に真衣の声が響き渡る 。

初めて見る人ばっかりだ 。
皆こっちを見れば戸惑った様に見せれば再度自分の作業に戻り 、挨拶を交わしてくれる人は居なかった 。

「 真衣 、煩いよ 」

笑いながら近付いてくる元Aクラスの人 。
名前は確か 藤堂 姫花 ちゃん 

藤堂財閥のひとり娘と聞いたことがある 。
ま 、財閥のお嬢様がクラスに居たって別に何とも思わないけどさ 。

多分このクラスは将来医者になる人が大勢居るだろうし 。


「 ごめーん 、空気ミスった 」

笑いながら謝る真衣 。

「 真衣 、もうAクラじゃないんだから 」

「 分かってるって 」

楽しそうに2人で会話してる 。

あたし要らないかな 、と思い名簿順になっている指定の席に座った 。

「 あー !!! 置いてくなよ 、さな ~ 」

置いてくなって言われても…… 。
あたしと真衣席遠いじゃん 。

はあ…… と溜息を吐きながらバックから1冊の本を取り出した 。

あたしが本を読んでいると 、コンコンと机が鳴った 。
本から目を離し音の鳴る方向を見ると 、そこに居たのは 。