「 ね ! 咲奈貼ってあるよ !! 」
さっきまで 、あたしの事をからかっていたのに 、校門を潜れば校庭に貼ってあるどデカいクラス票に走る真衣 。
手を繋いだままだから 、あたしまで走らなきゃいけない 。
「 まい …待ってハア 早い 」
あたしの言葉なんて聴いちゃいない真衣 。
やっとの思いでクラス票まで辿り着けば 、ハアハアと息切れしているあたしの横に同じく走って来たのに息切れなんてしてない人が泣きそうなくらい目を潤ませている 。
…………違ったのか 、
あたしはそうに察する 。
ま 、仕方無いよね 。
仲いい子って離されやすいし 、うん 。
「 さーなー !! 一緒だよ ~ うわん っ 」
え ……………… ? 一緒 ?!
「 え 、いっs… わ っ 」
真衣のほうを向いた瞬間 、ぎゅっと抱きしめられた 。
ぽろぽろと涙を流しながら 、あたしの名前を連呼してる 。
な 、泣いてる !!!
あたしはそっとハンカチを渡すと 、 " 有難う " って言って涙を拭う 。
「 よし ! 教室行くぞ !! 」
いつ離したか分からないけど 、いつの間にか離していた手を再度繋ぎ直して教室に向かう 。
そのとき 、ドンっと誰かがあたしにぶつかってきた 。
結構 、強く当たったらしく 、あたしはその場に尻もちをついた 。
真衣が直ぐに気付き 、1人で凄い騒いでる 。
「 保健室行く ? 痛いのここ ? 」
「 大丈夫 」
くすっと笑いながら云えば 、
「 悪い 、大丈夫か ? 」
と 、上の方から男の子の声 。
低音で問い掛けてくる 、
ふと 、見上げると其処には ……
