ざわざわとみんな話している。 そのとき私は椎名君と目が合ってしまった。 何百人といる中で椎名君と目が合ってしまった。 私は恥ずかしさのあまりその場にいられず走り出していた。 どこに向かっているかもわからずに…。 もうだめだ。 私の人生おしまいだ……。 近くにあった木陰に隠れて身を潜めていた。 私を探す声が聞こえる。 その声も聞きたくなくて耳を塞いでうずくまっていた。 すると誰かに腕を掴まれ立たされた。