ストロベリー・ラブ

サーッと、風があたし達のことを包み込む。


「夢、叶ったんでしょ?」


あたしはいつもより
少しだけ明るい声で尋ねる。


「叶ったって、言って良いのかな?」


手にしていたカメラに視線を向け
小さな笑みを溢しながら答える、あなた。


あたしの初恋の相手で、
今でも心の中に居座り続ける、広太(こうた)。


「千衣は?」


今度は、広太があたしに尋ねる。


「あたしは、、、諦めた」


あたしの言葉に、広太がバッと顔を上げ
あたしのことを見る。


それに気づきながら、
あたしは視線を合わせようとはしなかった。