To you the "love" of the last


〜♪

するとたっくんの携帯が鳴った

「歩美からだ。ちょっと出るわ」

「うん!」

歩美さん。
そう、歩美はたっくんの"彼女"

最近お付き合いし始めたらしく幸せそうだ

「えー?今から?うん、うん。わかったよ」

なに話してるんだろう

「わりぃ、歩美が一緒に祭り行きたいってだだこねてるから行くわ」

「そっか!楽しんできてね!今日はありがとう」

「お前、彼氏に迎えに来てもらえ」

………ズキッ

「そうしようと思ってたとこ!早く行ってあげて!」

たっくんわ歩美さんの所へ行ってしまった

たっくんに彼女が出来たと聞いた時
私だけ置いて行かれた気持ちになり、私も実は彼氏が居る。と見栄を張って嘘をついた

「歩美さんってどんな人なのかな…」

でも、たっくんを虜にさせるんだから
きっといい人に違いないよね

さーてどうやって帰ろうかな

このままここに居てもたっくんにバレるだけだし
意地でも歩いて帰らなきゃ

でも、もう少し休んでから帰ろう

グルルゥ〜

「あー!お腹すいたよぉおお」

やきそば食べたかった
明日のお昼ご飯はやきそばにしよう

なにがなんでもやきそば食べなきゃ

気が済まない

夜空を見上げると花火がフィナーレを迎えていた

疲れ果てて花火の音なんて聞こえてこなかった

「…綺麗」

たっくんと一緒だったら倍綺麗に見えたのかな

!?

なに考えてんだろ私ってば

花火見て帰ろう。