「たっくん!私やきそば食べたい!」
「お前花火見に来たんじゃねーの?」
あっ、そー言われれば1番のお目当ては
花火だったよーな気がする。
でも!今はすっっっごく食べたい!!
「お腹ペコペコなんだもん」
「だからぶくぶくぶくぶく太るんだよ、デブ」
昔っから口が悪く達者なたっくん
でもそんなこんなでたっくんとの付き合いはかれこれ15年
そんなの慣れっこだよ(笑)
「うわ〜、見てあの男の子。すっごくカッコイイね。」
「お兄さん番号交換してよ」
…でも今だに少し慣れないのはたっくんがモテて逆ナンされる事かな(笑)
ヤキモチとかじゃなくて、隣に居る私はどーすればいいのか困惑しちゃうだけなんだけどね
たっくんは笑顔でサラッと流してスタスタと歩く
「あっ、やきそばの屋台通り過ぎた」
「俺はやきそばなんかよりたこ焼きが食べたいんだけど」
「じゃあ1人でたこ焼き買って来て、私やきそば買って来るし!」
「そーか、じゃあ買ったらあそこのベンチで待ってろ」
たっくんは人っ気が少ないベンチを指差した
「うん、わかった」
私は人の波のかき分けやきそばの屋台へ向かった