ずっと好き

土曜日…、ヒロは朝６時位に起きた。
私は帰りたくなくて駄々っ子のように
なかなか起きようとしなかった。
結局、起きたのは11時前。
やっぱりまた、泣いちゃう。
ヒロは泣いてると後ろから抱き締めてくれる。
私もこれ以上、ヒロに迷惑掛けられないと
思い、ヒロと一緒に家を出た。
今日はヒロと私とお母さんで話を
する事になってるらしい。

約３時間後、実家の最寄駅に着いた。
今日は七夕か…ゆっくりデート
したいけど、お母さんが家で待ってる。
駅から歩いて家に向かう。
家に近づくにつれ、帰りたくない気持ちも
大きくなって、足取りも重くなっていく。
ヒロはスタスタと早く歩いてる…。
寂しいのって、私だけなのかな？
家の近くのセブンに到着。
ちょっと漫画を立ち読みして
ヒロにミルクティーを奢ってもらった。

家についた。ヒロがインターホンを鳴らす
私はお母さんが出て来ると同時に
隠れてしまった。お母さんが
「かなちゃん！」と声を掛けてきた。
その瞬間、涙が溢れ出た。
色んな感情が溢れ出た。
ヒロと離れたくないと言う気持ち。
迷惑かけて、ごめんなさいという気持ち。
他にもまだたくさんの言葉では
表せない気持ちが。
家の中で私とヒロ、お母さんで話した。
お母さんとお父さんで話し合った結果。
3つの選択肢の中から一つを選んで
欲しいとのこと。
１つ目はこのまま、今まで通り仕事も
続けて年末まで頑張る。
２つ目は仕事を辞めて家で年末まで
家事をする。
３つ目は家を出てヒロと暮らす。
親とは１年連絡とらない。だった。
なんで、私が仕事辞めたいって事を
知ってるのか疑問に思ったけど
ヒロがお母さんにメールで伝えていたみたい。
選択肢の答えを責められて悩んでいると
お父さんが帰って来てしまった。
今度は私とヒロ、お父さんと話した。
私の気持ちも話した。
ヒロと少しでも一緒にいたいこと。
今回の家出を通して、私の辛さが
わかったみたい。
私は仕事を辞めて、家で年末まで頑張る事にした。ヒロもそれを望んでいたみたい。
たしかに、あのまま向こうで暮らしても
楽しくはなかったと思う。
ヒロの言う通り。
ヒロもお父さんに滅茶苦茶に言われてたけど、文句すら言わないでほんとに
強いと、思う。

前に、お父さんと口を聞かない時期が
あったけど、今回の家出を通して
また前みたいに普通に話せるようになった。だから、家出をしたことに後悔はない。