バイト初日。







もうファミレスの中は日曜日と

いうこともあって凄く混んでいた。





「あ、舞!こっちこっち」






紗耶香に呼ばれて店員しか

入れないような個室の中へ入ると

そこはロッカーやイスが何個か

あるシンプルな部屋。







「ロッカーここ使って」







紗耶香は自分の隣のロッカーを

指差した。





紗耶香があらかじめ書いたのか

ロッカーには私の名字、蒼井と

書かれている。







私はロッカーを開いて荷物を起き、

紗耶香に渡されたお揃いのメイドの

ような服を渡された。








メイドといっても形が似てるだけで

フリルが付いたようなものじゃなく

茶色と白のエプロンのようなもの。







紗耶香は私に一段落説明が終わると

そそくさと仕事に戻っていった。






私も急いで着替えて個室から出ようと

ドアノブを握ると逆側から誰かが

ドアを開けてきて少しつまづきそうに

なる。







「おっと」






なんとかバランスをとると





そこから出てきたのは細い色白の

清楚な女の子。







「あ。ごめんなさい!

大丈夫ですか??」







綺麗な顔立ちの女の子は

こけそうになってた私を

見て、心配そうに駆け寄ってきた。







「あ、大丈夫です。」







女の子相手なのに凄くドキドキする。





きっとこの子から香るバニラの香りの

せいかな。 







「あれ?もしかして新しいバイトさん?」







女の子は私の服を見るなり聞いてきた。







「あ、はいっ今日からバイトで!

蒼井 舞と言います。よろしく

お願いします。」







       ミヤモト サキ
「ふふふ。私、宮本 咲。

舞ちゃんが今日から来ることは

知ってたよ。これからよろしくね」







咲さんはニコッと笑うとロッカーを

開けて着替え始めた。






私は咲さんをボーッと見てると

それに気づいて、








「仕事行った方がいいかも。

凄く混んでたから」







 
って少し困った顔をした。








「あ、すいません!いってきます!」