『どうぞ』


湯飲みにいれた緑茶を男の人の前に置く。


『あぁ、ありが…』


え、な、何?

男の人は私の顔を見て固まった。
そして次の瞬間、目をくわっと見開いて私の手をがっしりと掴んだ。


『ちょ、ちょっと何するんですか!』


セクハラ!
お母さんがいる前でよくもこんな堂々と!


『きみ名前は!?』

『どうしてそんなこと言わなきゃいけないんですか!』

『ちょっとどうしたの監督』