ーーー 「え!ドラマに出る?」 「しー!ちょっと声が大きいよ葵ちゃん」 昼下がりのカフェ。 そんなに混雑はしてないけど、まばらにお客さんが入っている。 恥ずかしくて、私は人指し指を口にあてシーと言った。 佐田葵ちゃん。 私の友達で、私とは違って美人さん。 クールな目もスタイルの良さも、素人さんとはとても思えない。職業モデル、でも全然通じる。 実際、お母さんは何度も葵ちゃんをスカウトしている。 けど本人に全くやる気がないんだから勿体ない。 絶対人気出るはずなのになぁ。