「ゆめ~っ、海行こーっ♪」

そう言って
後ろから抱きついてきたのは、

あたし…
三谷 優芽乃(みたに ゆめの)の親友である鈴原 彩音(すずはら あやね)だ。

「えぇー??また?昨日行ったばかりじゃない」

「昨日は昨日、今日は今日だよ♪」
ニコッと笑いながら言う彩音。

「また今度にしよ?続けていくこともないし…。海は逃げたりしないんだし♪」

「今度じゃダメなのっ」
急に、真剣な表情になる彩音。

いきなりどうしたのかなー…?

「確かに海は逃げないかもしれない。
だけどね?人間はいつ何が起こるか分からないんだよ」

いつになく真剣に話す彩音。

何があったのか…。

聞いてはいけないような気がして聞けなかった。

「そこまで言うなら仕方ないなぁー…」

ただ、
ひと言そう言うしかなかったんだ。