千里saidー

「ハァ……ハァ……ハァ」

ダメだ……もう、意識が……


「千里ちゃーん。こんなんで死んでもらっちゃ困るよー♪」

男の1人がクスクス笑いながら言った。


ていうか、こんなに殴っておいてまだそんな事言うの?

それに、りかは関係ないじゃない。

千夏様が憎いのは私でしょ?

だったらりかを巻き込まないでよ。




「りかちゃんもさー、これで死んじゃうの?(笑)」

笑ってるし。
人が苦しそうな顔してるのに笑うその精神が分からない。


「うるさいわよ……」

小さく聞こえてきた声。

「りか?」

明らかに声色が低いりかの声。

これは……キレた時の声だ。


「あ?」

男達も声色を変えた。


「さっきから聞いてれば言いたい放題言ってくれるじゃない……」

「り、りか?」

私の声が聞こえていないのか、ボロボロの体でゆっくり立ち上がるりか。


「あんた達千夏様のさしがねでしょ?千夏様に利用されるだけの人生もったいないと思わないわけ?(笑)」

「り、りか!?」

大きい声を出して、傷口に響いた。


だけど今はそんなの気にしてられない!


そんな事言ったらこの人達キレちゃうよ!!