祐助saidー

「くそっ!」

千里を探しに来たのは良いけど、どこにも見当たらない。

ていうか、手がかり何もねぇし……。


「千里ちゃんを探してるの?」

この声は……

「平田」

俺が今、もっとも嫌いな人物。


「そんな怖い顔しないでよー。困ってる君にとっておきのもの、見せてあげるー♪」

「とっておきのもの?」

こいつの言うことだから俺にとってとっておきとは到底思えない。

でも、もしかしたら千里を見つける手がかりになるかも。


「こーれ♪」

そう言って平田が俺の前に差し出したのは……

「千里……とりか……?」

千里とりかの痛々しい姿が映された写真だった。


「てめぇ!」

俺は勢いよく平田の胸ぐらを掴んだ。

「そんなに助けたいなら連れてってあげるよ2人のところにクスッ」

「……」

こいつがそんな事真面目に言うとは思えない。

だけど、俺は信じるしかなかった。



俺はしぶしぶ平田に着いて行った。