ー翌日。秋音の部屋

「この作戦で行くわね」

私は秋音さんの部屋で千夏様をこらしめる作戦を考えていた。

俊さんには申し訳ないけど、これ以上いじめられるわけにはいかない。

ごめんなさい、俊さん。



「よし、もうすぐくるわ。バレたらまずいからそこに隠れてて」

「はい」

秋音さんに言われたとおり、部屋のクローゼットに俊さんと隠れた。



私達の考えた作戦は朝千夏様を秋音さんの部屋にやって来る千夏様に睡眠薬入りの紅茶を出し、眠らせその隙に理事長に千夏様の悪事を暴くというもの。

うまくいくかどうかは分からないけどね。



コンコンッ

きた!


「いらっしゃい」

「貴方が呼ぶなんて、明日地震でもおこるのかしら」

「失礼ね。ま、入って」

「えぇ」

祐助も来てるのかな……。

って、今はそれじゃないでしょ!


「で、用件は何かしら」

「この紅茶、アメリカにしか売ってないものなんですって。どうしても千夏様に味わって頂きたくてね」

「あらそれは飲む価値がありそうね」

「えぇ」


飲んだかな。


あれ?
足音?

まさか……!


ガチャ

「やっぱりな」

クローゼットを開けたのは祐助だった。

ホッ

「祐助?どうされたの?」

「いや、何でもねぇ」

ガチャン

「さて。紅茶もいただいた事だし部屋に戻るわね。美味しかったわ。行きましょ祐助」

「あぁ」

ガチャン

「もう出てきて良いわよ」

なんか暗闇からいきなり光のあるとこ出ると目がちかちかするな。


後は理事長の部屋に行くだけ。

ほんと、ごめんなさい、俊さん。