「さすが私に仕えていた執事ね。少しの変化にも気づくなんて。夕べなかなか寝られなくて今朝起床が遅れたのよ。祐助、迷惑かけたわね」

何よ……。
祐助の名前言ってるのに、何で私のほう見てるの?

私に見せつけるみたいに。


「別に……」


祐助何か言ったみたいだけど、声が小さいのかよく聞こえない。



「千里さん。貴方が退学しなくて良かったわ。貴方が退学してしまったら勝負出来ないもの」

勝負?
祐助は貴方のところに戻ったのに、まだ何かするつもりなの?



「じゃあね、皆さん」


千夏様は食堂を出た。



「俺、いつか絶対、千里のところ戻るから」

ドキッ


なななな、ななー!?

み、耳元でそんな事ぉー!!!


顔絶対真っ赤だよ!


「羨ましいですね、彼」

「え?」

羨ましい?

「貴方にこれだけ想われてる彼が(笑)」

「な……!そ、そんなんじゃ!」

俊さんも結構言う人だなぁ(汗)


「千夏様は僕の事どう思っていらっしゃるんでしょうね」

「あ……」

そっか。
だから羨ましいなんて。

私ったらまた……俊さんを傷つけて。


「あ、失礼しました。さ、ご朝食も召し上がった事ですし。お部屋へ戻りましょう」

「うん」

無理……しなくて良いのに。
俊さん……。