祐助saidー

ー千里の部屋

「何でいないんだ?」

俺は職員室に行った後、まっすぐ部屋に帰ってきたんだが……。

何故か部屋はもぬけの殻で千里は部屋にいなかった。


トイレか?

でもトイレなら部屋にもあるしな。

わざわざ部屋の外に行くわけねぇか。


「何処行ったんだよ」


千里が行きそうな場所……。

りかに聞いたら分かるかな……。

色々考えながら部屋を出ると

「祐助さん、ここでしたか」

この声は

「俊」

何で俊がここに。


「お迎えに上がりました」

お迎え?
どういう事だ?


「どういう事だ?」

「今日から貴方は千夏様の執事です」


は?
まったく話が読めねぇ。

何でいきなりそういう展開になってるんだ?


「千里様が貴方の為に学校をお辞めになったのですよ」

「俺の為?」

何で俺の為に学校を辞める必要があるんだよ。


「千里様は自分が辞めれば貴方は千夏様のところへ戻れる。そうお思いになったのでしょう」

なんだ、そういう事かよ。

何……勘違いしてんだよ。


「行きましょう。千夏様のところへ」

「……あぁ」


今すぐに千里様のところに行って誤解を解きたいのに何故か体は千夏様の部屋の方向へ。



くそ、体が言う事聞かねぇ。